しろさんのレモネードやさん
今回は『しろさんのレモネードやさん』という本を紹介します。
この本は、寄付やクラウドファンディングについて学ぶことができます。
『しろさんのレモネードやさん」は、当時9歳のしろさんこと榮島四郎さんの発案で立ち上げられた本です。
しろさんは3歳で小児がんになったため、手術や抗がん剤治療、放射線治療を行いました。その後も通院を続けています。
しろさんは、小学校3年生のときに、小児がん患者の支援のために、レモネードスタンドを出店する募金活動を行いました。
なお、レモネードスタンドは、小児がんの支援活動でよく使われています。
もともとはアメリカの小児がん患者の女の子が、小児がんの支援のためにレモネードスタンドを出店したことがはじまりだったそうです。
ちなみに、アメリカでは、夏に子どもがレモネードを作って「レモネードスタンド」を作り、お小遣いを稼ぐ様子がよく見られます。レモネードは、レモンと砂糖、水で簡単に作れるので、子どもも出店しやすいんですね。
この前紹介した『Lemonade in winter』の本でも、レモネードを販売していました。
LEMONADE IN WINTER: 冬のレモネード 今回は『Lemonade in Winter: A Book About Two Kids Counting Money(冬のレモネード:2人の子どもがお金を数える本)』という英語の[…]
しろさんは、もっと多くの人に「小児がん」という病気があることを知ってほしいという思いで、この本を作ったそうです。
この本はReady.forのクラウドファンディングを経て、出版されました。
この本を読むことで、小児がんについて知るきっかけにもなりますし、クラウドファンディングや寄付についても話し合うことができるでしょう。
あらすじ
しろさんは、小児がん支援のためにレモネードスタンドをはじめます。
ただ、自分だけでなくて、多くの人がレモネードスタンドをやってほしいと思うようになります。
ある日、学校からかえると、「レモネードゆうえんち」への招待状が届きました。
トンネルを抜けて、レモネード遊園地にいき、案内役の「レモンちゃん」と遊園地をめぐります。
遊園地は病気の子も、そうでない子も遊べる遊園地です。こんな場所がたくさんあればいいのにとしろくんは思います。
しろくんは勇気を出して、遊園地に来ている人に、レモネードスタンドに対する自分の思いを伝えます。そうすると、たくさんの人が賛同してくれます。
最後は、レモネードスタンドの開き方や、小児がんについての説明、「クリーンルーム」や「ヘルプマーク」「バギー型車イス」についての説明もあります。
最後に一言
小児がんについても学ぶことができますし、寄付やクラウドファンディングについても話すきっかけになる本です。
絵もかわいくて読みやすいです。物語自体は3歳くらいから、読み聞かせもできると思います。
ただ、「レモネードスタンドの開き方」や「レモネードゆうえんちのあんないず」など文字が多い箇所もあります。
そこは、子ども自身が自分で読めるようになってから、自分のペースでゆっくり読むのがいいのかなと思います。