ポーチとピース-とうしについてかんがえるえほん
今回は『ポーチとピース-とうしについてかんがえるえほん』について紹介します。
タイトルにもあるとおり、子どもといっしょに投資について考えられる本です。
絵本なので、2歳ぐらいから読み聞かせができると思います。絵もほのぼのとしていてかわいいので、親しみやすい絵本です。
著者は、実業家・不動産経営コンサルタント・不動産投資家でもある倉橋 隆行氏です。
お金と投資について子どものことから考えてほしいという思いから、この絵本を出版したそうです。
あらすじ
投資について考える絵本ですが、お金や投資ということばが出てくるわけではありません。
ただ、この話を通して、資産をたくわえることや、資産を運用して増やしていくことについて知ることができます。
森の中に住むりすのピースとたぬきのポーチ、そしてその家族や仲間のお話です。
たぬきのポーチは食べ物があれば、食べられるだけ食べてしまいます。一方、りすのピースは、少し食べて、残りはたくわえておきます。
冬になって食べ物がなくなったポーチは、りすのピースに栗をわけてほしいとお願いにいきます。
リスのピースは、ポーチに栗を貸してあげます。普通の絵本だと「あげる」となりそうなのですが「貸す」というところがポイントですね。
そして、春になったらポーチは栗だけでなく様々な食べ物を返します。
ピースは毎年このように少し食べたら残りはとっておいたり、ポーチにもらった種を森に植えたりすることで、どんどんストックを増やしていきます。
次第に、冬になるとポーチだけでなく、その友達もピースに栗を分けてもらいにくるようになります。
ピースはみんなに栗を貸してあげます。
その代わりに、皆は春になると食べ物を返したり、ピースが種を森に植えるのを手伝ったりしてくれます。
全員が同じ森で暮らしているのですが、年がたてばたつほど、りすのピース一家はどんどんお金持ちになっていきます。
一方、たぬきのポーチ一家は貧乏なままです。
最後にはどうしてこの違いが生まれたのかということを考えさせる本になっています。
答えは書かれておらず、子どもと一緒に考えられるようになっています。
最後に一言
この絵本を通して、お金の話を直接しないでも、投資について考えることができるのがいいですね。
大人の目線で読んでしまいがちですが、子どもが読んだらどういう感想を持つのか、気になります。