『お父さんが教える 13歳からの金融入門』
今回は、子どもも読めるおすすめの金融入門書『お父さんが教える 13歳からの金融入門』を紹介します。
これは訳本で、原書は2015年の「Blue chip kids」です。
ちなみに、ブルーチップ(blue chip)というのは、「特に優れているもの、最高のクオリティ、過去の業績からみて安全と考えられる投資適格銘柄」という意味だそうです。
著者は、フロリダ州マイアミの弁護士デヴィッド・ビアンキです。
ビアンキは13歳の息子トレント君にお金や投資について学んでほしいと思っていますが、残念ながら学校では金融教育について何も教えてくれません。なので、学校以外で学ばなきゃいけません。
「息子に金融を学んでほしい!」という気持ちで数ページ書いたものがもとになり、この本の出版に結び付いたそうです。
おすすめポイント①:読みやすい!
パパのおすすめポイントは、この本が著者の息子に向けて書いているので、とても平易なことばで書かれていることです。
教科書っぽくなくて、パパが息子に語り掛けるような口調で書かれているので、とにかく読みやすいです。
それに、大切なことをいうときには、「これは、絶対守るべきルールだよ」「~しなきゃいけないよ」というように、強調してくれます(訳も上手です!)。
17歳の著者の甥のカイル・ビアンキ君が描いたかわいいイラストもたくさん挿入されています。
おすすめポイント②:内容の充実度!
読みやすいだけだったら、他にもいろいろ子ども向けのお金の本はありますが、この本のいいところは内容の充実度です!
目次を見てみましょう。
- カネ、カネ、カネ
- おカネのいろいろな支払い方
- 株式市場はかっこいい
- 株を売買してみよう
- オプション(知ってると友だちに自慢できるよ!)
- ファンド(めちゃくちゃ大きなおカネの停留所)
- 債券と譲渡性預金(退屈だと思ったら大まちがい!)
- 企業分析(マジで、これをやるとすごく賢くなれる)
- おカネを借りる(絶対に、借りすぎないこと!)
- 金利(寝てるあいだに儲けよう)
- 純資金(君の持ち物の価値は?)
- 税金(安ければ安いほどいいね)
- 経済(ビジネス中のビジネス)
- ベンチャー・キャピタルとプライベート・エクイティ(大きく賭けて、大きく儲ける)
- おカネに賢く(クラスでいちばんになろう!)
- これでおしまい―じゃなくて、これが始まり
お金の種類や株式市場だけでなく、債券や譲渡性預金、金利、企業分析、ベンチャー・キャピタル、ローンなど幅広いトピックを扱っているんです。
それぞれの章の内容も充実しています。例えば「第6章 ファンド」では、ファンドとは何かという説明にとどまらず、インデックスファンド、ミューチュアルファンド、ヘッジファンドについても教えてくれています。
子どもだけじゃなくて、大人も勉強になる本です。
辞書的にも使えるので、1冊持っていていいのではないかと思います。
最後に一言
子どもも読めるおすすめの金融教育の入門書として、『お父さんが教える 13歳からの金融入門』を紹介しました。
現在、子どもに金融教育をしたいと思っている方におすすめです!